農業の魅力を若い世代に知ってほしい…高校生が福知山市内などにある農園の視察
2025年02月08日 のニュース
小林ふぁーむを訪問
新規就農者の確保に向け、京都府は4日、丹後緑風高校久美浜学舎の2年生15人を対象に、福知山市内などにある農園の視察会を開いた。現役のトマト農家らから、農園の概要や農業への熱い思いなどを聞き、進路選択の参考にした。
生徒、学生に農業の魅力を伝える「農と里を支える担い手育成事業」の一環。この日、一行は京丹後市のブルーベリー農園に出向いたあと、福知山市六十内の小林ふぁーむ(小林加奈子代表取締役)を視察した。
加奈子さんが、夫の伸輔さんと営む小林ふぁーむでは、独自の農法で作るトマトを使ったジュース「とまとのじゅ~す」を開発、販売しているほか、米やトウモロコシ、キャベツなども栽培。得意分野を生かし、畑と商品プロデュースなどは加奈子さん、田と商談は伸輔さんが受け持っている。
農園近くの六十内会館で、加奈子さんが自社の概要を説明。就農への思いとともに、ペットのミニブタをより良い環境で飼育したい-と、孫ターンで六十内に移住したこと、トマトジュースが生まれるまでの秘話なども紹介した。
また2018年7月の西日本豪雨で田畑が被害に遭い、トマトの収穫がほとんどできなかった経験から、各地の契約農家に苗、肥料、ノウハウを無償提供し、栽培されたトマトを買い取る方式を考案。これにより、災害などでのジュースの原材料確保のリスクが大きく軽減されたことも伝えた。
加奈子さんは「ネガティブなことでもポジティブに捉え、視点を変えると良いアイデアが生まれます。みなさんも得意分野をもっともっと磨いて、いろんなことにチャレンジしてほしい」と、生徒たちにエールを送っていた。
このあと農園に移動し、ハウスを見学。小林さん宅で飼っているミニブタやヤギ、ウコッケイなどと、生徒たちが触れ合う時間も設けられた。
写真(クリックで拡大)=生徒たちに農園について解説する小林ふぁーむの加奈子さん