「亡き妻との思い出残したい」日記アプリを開発 土師新町東の平尾奨さん

2025年01月29日 のニュース

 京都府福知山市土師新町東の平尾奨さん(76)が、日々の思い出を記録できる無料のスマートフォンアプリを開発し、アプリストアで公開している。アプリは昨春、不慮の事故で亡くなった妻との思い出を大切に残したい-との思いで制作。簡単操作で使えるといい、「みなさんの人生の大切な思い出を残すのに役立ててもらえたら」と話す。

 平尾さんは市内の高校で勤務した元英語教師。65歳で退職してから独学でアプリ制作を学び、地図アプリや気象情報アプリなど、これまでに開発したアプリは10種を超える。

 今回開発した「かんたん日記」は、シンプルな操作性にこだわったといい、スマホ内で写真を簡単に管理できる。アプリ起動後は写真の整理やテキスト入力が一画面で完結する。過去の日付に記録することもでき、作成した日記は同じ画面上に日付順に一覧表示されるほか、ワード検索も可能で、簡単に古い記録を見つけることができる。

2人の人生を見返せるように

 これまで地図アプリを開発することが多かった平尾さんが、今回、日記アプリの開発に至ったきっかけは、昨年5月に突然この世を去った妻・初美さんの存在だった。

 「50年以上連れ添って、空気のような、そばに居て当然だった妻が突然居なくなり、直後はもっとたくさん話をしておけばよかった、と後悔の念が押し寄せました」と平尾さん。2人で行った旅行や登山、人生の節目の写真を整理しているうちに、「スマホで簡単に管理でき、いつでも見返すことができたら」と、アプリのアイデアを思い付いた。

 開発中は、大量の画像処理で負荷がかかりシステムが思うように動かない、といった苦労もあったが、工夫を凝らし、半年ほどかけて完成させた。

 平尾さんは「生前は妻もアプリ制作を応援してくれていたので、完成を喜んでくれていると思います。日記として、日常のメモとしても使いやすいと思うので、ぜひ試してみてもらえれば」と話している。

 アプリは「AppStоre」か「GooglePlay」からインストールできる。

 

写真上(クリックで拡大)=妻の写真をながめる平尾さん
写真下(クリックで拡大)=平尾さんが開発したアプリの画面

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