古物商から農家に転身 移住して米や小豆、トウモロコシも

2024年08月14日 のニュース

 京都府福知山市大江町二俣三の大上貴之さん(39)は、京都市から移住して就農し、12月で丸4年を迎える。古物商からの転身で、米や小豆、ソバのほか、今年からはトウモロコシも、パートナーの児玉安菜さん(30)と二人三脚で栽培。「今後は農業の楽しさや魅力を発信することで、新規就農者を増やすお手伝いができれば」という。

 田舎暮らしへの憧れがあり、移住したのは2020年12月。福知山を選んだのは、「たまたま良い物件に巡り合ったから」。当初は今安に引っ越した。古物商を継続する一方で、農業にも興味が沸き、耕作放棄地になっていた今安の農地を借りて、翌年から米作りを始めた。

 地元の農家から栽培方法を教わり、1年目から順調に生育。当初の60アールから2年目は150アール、3年目には280アールと作付面積を増やし、収穫した米はインターネットなどで販売。22年から大江町に住居を移し、児玉さんも加わって一緒に汗を流している。

 好きな土いじりができ、充実した日々を送るうち、「農業一本で生活したい」との思いが芽生え、昨年2月に古物商を休業。「収入の軸になれば」と、目をつけたのがトウモロコシだった。

 たまたま通った農園で購入し、生のまま食べたトウモロコシの味に感動し、「自分も作りたい」と思い立ったのがきっかけだった。「どうせやるなら、もぎ取り園にしよう」と、兵庫県豊岡市の収穫体験ができる農園からノウハウを教わり、今安の畑(20アール)へ5月に種を植えた。

 品種は糖度が高いサニーショコラで、粒皮が薄く生でも食べられるのが特長。ネキリムシの被害が発生し、収穫量は目標の半分以下になったが、「出来はばっちり」の5千本ほどが育った。

 大上さんは「家族との時間を確保しつつ、気持ち良く汗をかきながら、自然と触れ合って働ける農業の魅力を、もっと多くの人に知ってほしい。そのためにも、まずは農業だけで生計を立てられることを証明し、良さを発信していきたい」と話している。

 

写真(クリックで拡大)=収穫したスイートコーンを持つ大上さん(左)と児玉さん

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