夏の高校野球 福高3年女子マネがノック

2024年07月05日 のニュース

 福知山市土師、京都府立福知山高校野球部の女子マネージャー、藤本美優さん(3年)=六人部中出身=が、6日に開幕する「全国高校野球選手権京都大会」で、試合前ノックを打つ。今年の春季府大会で公式戦のノックデビューを飾り、今回が2度目にして最後の機会。選手には「いっぱい勝って、たくさんノックを打たせてね」と発破をかける。

 藤本さんは2つ上の兄の影響で、小学2年から市内の学童野球チーム・下六レッズに所属。六人部中学校時代も野球部で汗を流した。高校に進学後も「野球に携わっていたい」と、女子マネージャーになった。

 グラウンドの草引きや飲み物の準備など通常のマネージャーの役割だけをしていたが、昨年春の選抜高校野球大会から女子部員による試合前のノックが認められたことで、高寺康介監督(38)に「やってみるか」と勧められた。「(選手たちの)迷惑にならないか」との不安はあったが、思い切って挑戦することに決めた。

 全体練習が終わったあとに残り、ネットに向かって猛特訓。最初は手で投げたボールを打つのに慣れずバットに当たらなかったものの、監督やコーチから助言を受け、上達していった。

 そんな努力が実り、昨年8月からは通常練習で内野ノックができるようになり、昨年秋には練習試合でノッカーデビュー。それからも、ひたむきに自主練を続ける姿を見ていた高寺監督から、春季大会での試合前ノックを任された。

 「うれしかったけど、公式戦はプレッシャーが違って、自分のせいで選手のリズムが崩れたらどうしようと考えてしまい、緊張しました。ただノックが始まると楽しくて、ミスなく終われました」

 一方で課題も見つかった。「大きな声がなかなか出せなかった。それと監督やコーチのまねでは意味がなくて、自分がノックをする意味というものを、もっと考えないといけなかった」と反省する。

 夏の京都大会で福知山高校は、7日に宮津天橋との1回戦で初戦を迎える。会場は、府内の高校球児たちの聖地・わかさスタジアム京都(京都市)。春以降も練習試合でノッカーを務め、技術はさらに上達している。

 「あとは技術面というより、私がノックをすることで、リラックスした状態で試合に入ってもらえるよう、楽しむ気持ちを忘れずに打ちたい。できるだけ大きな声を出し、選手の士気も高められるよう、悔いのないように頑張りたい」と意気込んでいる。

 高寺監督は「自分なりにいろいろと考えて、ノック練習をする姿を見てきました。ノックでチームを勢いづかせてほしい」と期待を寄せている。

 

写真(クリックで拡大)=ノック練習に励む藤本さん

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