伐採後の枝から漆を採取する「瀬しめかき」 夜久野で体験会

2023年12月07日 のニュース

 NPO法人丹波漆(高橋治子理事長)はこのほど、京都府福知山市夜久野町平野、夜久野高原の市やくの木と漆の館で、漆について学ぶ「うえるかむまつり」を開いた。市内外から漆芸作家ら66人が参加し、枝から漆を採取する「瀬しめかき」や植樹を体験した。

 府無形民俗文化財指定を受ける「丹波の漆かき」を守り伝えていくために、毎年この時期に催す植樹祭で、今回は初めて、瀬しめかき体験を行った。

 瀬しめかきは、樹液を採取した伐採後の木の枝から漆を取る方法。取れた漆は、乾きは遅いが強く固まることが特徴で、金継ぎなどに使われる。

 参加者は、太い枝と細い枝でそれぞれ道具を使い分け、包丁などで傷を付けた。高橋理事長や漆かき職人に「もう少し力を入れても大丈夫」などとアドバイスを受けながら作業し、にじみ出た樹液をへらで集めた。

 このほか、漆の苗木の植樹や漆の歴史などを学ぶビデオ観賞をした。

 滋賀県から参加した漆芸作家の女性(53)は「初めての体験で、恐るおそる手を動かしましたが、道具の持ち方や角度を教わるうちにスムーズに作業できるようになり楽しめました。ずっと作業されている漆かき職人さんに感謝です。私自身もっと勉強していきたい」と話していた。

 

写真(クリックで拡大)=瀬しめかきを体験する参加者たち

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