障害者積極雇用の中丹養鶏協組に「もにす認定」

2023年11月26日 のニュース

 京都府福知山市夜久野町日置の中丹養鶏事業協同組合(吉岡和明代表理事)は障害者雇用に積極的で、従業員108人のうち、知的と精神・発達障害のある9人が、やりがいを持って働いている。雇用促進のほか、定着しやすい環境づくりに努めていることなどが認められ、このほど厚生労働大臣から障害者雇用優良中小事業主認定を受け、市内で初めて「もにす認定企業」になった。

 鶏肉加工業の同組合では、1991年ごろに中丹支援学校などから実習生を受け入れたことをきっかけに、地元への社会貢献になれば-と、障害者雇用を始めた。

 障害のある親族がいるなどして理解のある従業員ばかりで、2006年の段階ですでに9人を雇用。多少の入れ替わりはあったが、現在働く9人の勤続年数は1年~40年と、定着率も高い。

 千馬渉工場長(51)は「高圧的な指導はせず、出来るようになるまで根気よく、繰り返し教えることを意識しています。また雇用の際には、出身校に各自の特徴をヒアリングし、指導に生かしています」という。

 さらに、従業員間でのトラブルが発生した際は、すぐに関係者を集めて話し合い、不満をため込まないよう、その場で解決している。従業員の家族とも連携し、家庭訪問などをして問題を解決したこともある。

 府内では、これまでに4社が「もにす認定企業」になっていて、今年度に同組合と丹後テクスタイル(京丹後市)が受け、計6社になった。

 認定について、千馬工場長は「これまでの取り組みの積み重ねが認められ、うれしいです。障害者雇用は会社の文化として、継続して実施していきたい。障害のあるなしにかかわらず、頑張って働いてくれている従業員たちに感謝ですね」と喜んでいる。

 「もにす認定制度」…障害者雇用の促進、安定の取り組みに積極的な中小企業を認定する制度。制度名は「共に進む」に由来し、企業と障害者が共に明るい未来へ進むことを期待し、名付けられた。

 

写真(クリックで拡大)=楽しく働く障害のある従業員たち

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