18年ぶり阪神優勝に貢献 「虎の火消し男」成美高出身の島本投手 

2023年09月15日 のニュース

 プロ野球・阪神タイガースが14日、甲子園球場(兵庫県西宮市)での巨人戦に4-3で勝利し、18年ぶり6度目のセ・リーグ制覇を決めた。シーズンを通してピンチの場面で救援してきた左腕、島本浩也投手(30)=福知山成美高校出身=は、この日も4-2で迎えた8回表、1死二塁の場面で登板し、代打の萩尾、3番丸を三振で仕留め、無失点に抑える活躍を見せた。

 阪神は、128試合で80勝44敗4分と強さを見せ、2位の広島に13ゲーム差をつけて優勝が確定した。9月に入ってからはさらに勢いが増し、負けなしの11連勝でマジックを一気に減らした。

 島本投手は、開幕を2軍で迎えたが、5月24日に神宮球場でのヤクルト戦で、今シーズン1軍での初登板。以降、正確なコントロールと気迫のこもったピッチングで、数々の窮地を救ってきた。

 辛口の岡田彰布監督(65)から「島本さまさま」と絶賛されるなど、後半は首脳陣から絶大な信頼を得る存在となり、“虎の火消し男”としてファンにも定着した。

 2020年には、左ひじのトミー・ジョン手術を受け、1年以上のつらいリハビリを経験した苦労人。プロ13年目の今年は、現時点で33試合に登板し、4勝2敗、13ホールド、防御率1・78と好成績を残している。

■「強気な投球変わらない」 成美高・井本監督■

 教え子の活躍を喜ぶ成美高野球部の井本自宣監督(49)は「故障明けで、監督が代わったこともあり、必ず結果を残さないといけない年だったと思います。その中で、敗戦処理的な役割から実績を積み、苦労の末につかんだ中継ぎの中心ポジション。まだクライマックス、日本シリーズと続くので、気を引き締めて挑んでほしい」と激励する。

 また故障からの完全復活について、「強気なピッチングは、高校時代からずっと変わりませんが、手術後に学校を訪れてくれた際、精神面がしっかりして、人間的な成長を感じていたので、必ず復活できると信じていました」という。

 テレビなどで試合を観戦し、ずっと応援を続ける井本監督。「気を使わせたくないので、シーズン中は連絡を控えている」といい、「シーズン終了後に落ち着いてから、この1年間よく頑張ったな、と伝えたい」と話していた。

■歓喜の福知山後援会■

 全国の阪神ファンが歓喜に沸くなか、市内の虎党たちの喜びも爆発。阪神私設応援団の福知山後援会(油利正会長)は、一夜明けた15日朝、メンバーが土師宮町の油利総合設備に集まり、万歳三唱などをして、18年ぶりの喜びを分かち合った。

 集結した油利会長(79)らメンバー7人は「まさか前回から18年もかかるとは思っていませんでしたが、優勝してくれてうれしい。今年の阪神は、強すぎましたね」と満面の笑み。島本投手は、2011年の後援会結成30周年の式典で招いたことがあり、「縁の深い選手で、すごい活躍ぶりにびっくり」と話していた。

写真上から(クリックで拡大)
2019年に母校を訪問した際の島本投手(中央)
卒業アルバムを見ながら、島本投手の活躍を振り返る井本監督(15日午前8時10分ごろ、成美高で)
バンザイで喜びを分かち合う福知山後援会のメンバー(15日午前9時40分ごろ)

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