旧町が設立した大江観光、全事業を譲渡
2023年08月21日 のニュース
京都府福知山市が6月に立ち上げた外郭団体「一般社団法人福知山地域振興社」(代表理事・渡邊尚生副市長)が、大江町河守中央の大江観光株式会社(佐古明勇社長)から、全事業を引き継いだ。16日から、宿泊施設「大江山グリーンロッジ」、京都丹後鉄道大江駅の改札と売店の運営などをしている。
大江観光は1988年7月に、市町村合併前の大江町が外郭団体として設置。2006年の合併後も福知山市が引き継ぎ、大江地域の文化と学習の拠点「あしぎぬ大雲の里」の指定管理、大江山グリーンロッジや大江駅売店の管理、運営などをしてきた。
そうした中、市は2019年に、大江観光を含め、出資する7外郭団体への関与のあり方を市行政改革推進委員会へ諮問。21年の答申をもとに、市全域のまちづくりを担う新たな外郭団体の設置を進めてきた。
大江観光は市の動きを踏まえ、「より広い範囲で地域活性化を考えよう」と、全事業を引き渡すことを決定。正社員4人は地域振興社にそのまま移り、各施設の運営体制は現行通りとなっている。今年度中に、解散についての株主総会を開く予定だという。
佐古社長(70)は「解散すれば『大江観光』という名前が無くなるので残念だが、新しい形で地域発展につながれば」と気持ちを新たにしている。