府立工業の学科キャラ、ストラップ作ったら完売
2023年06月30日 のニュース
福知山市石原、京都府立工業高校機械テクノロジー科のオリジナルキャラクターを多くの人に知ってもらおうと、同科の3年生たちがストラップを作った。荒河のスーパーマーケット「NISHIYAMA」で56個を一般販売したところ、6日間で完売。関係者たちは大きな反響に驚いている。
オリジナルキャラクターは「ボルル」と「サララ」。2013年、当時の3年生が課題研究の一環で発案したもの。校内では浸透しているキャラだが、校外の認知度向上にと、現在の3年生7人でプロジェクトチームを結成。第一弾の取り組みとして、ストラップ販売を思い付いた。
ストラップの「ボルル」は縦3センチ、横2・4センチ、「サララ」はひと回り小さく、縦2・5センチ、横2・2センチ。顔の部分や胴体はプラスチック製。目や耳、手足はねじ、頭部のリボンはナットを使用している。付属の木製スタンド(5センチ四方)に立てて、飾ることもできるように工夫した。
これまで学んできた金属加工技術を生かし、役割分担して制作。パソコンで設計したあと、顔の部分は黒色のプラスチックを3Dプリンターで六角形に形作った。リボンは2つのナットを溶接加工でつなぎ合わせている。
商品棚にも一工夫加えた。木材をレーザー加工し、商品が一つずつ収納できるよう一つの棚に対して28個、5センチ四方サイズのくぼみを作った。それをボルル用とサララ用の2つ作った。
23日夕に、生徒7人が同店を訪問。吉見翼店長に完成した商品56個と商品棚を確認してもらったあと、レジ横のスペースに陳列した。1個300円と手軽な値段やデザインのかわいらしさが人気を集め、一挙に計10個購入する人もいて出足好調。すぐ品薄になって、28日までに完売した。
■期末テスト後に追加納品検討■
追加納品を検討しているが、現在、1学期の期末テスト期間中のため、7月に入ってから生徒のボランティアを募り、7月中には一般の人が購入できるようにしたいという。
吉見店長は「昨年度から工業高の生徒さんの商品を販売させてもらっています。ストラップは好評で、スタンドや商品棚を見たお客様が、『こんなこともできるのか』と感心して見ておられます」と話していた。
3年生の足立海斗さんは「ストラップ自体が小さいので、細かな作業が大変でした。時間をかけて、一生懸命作ってきたので、これを機にオリジナルキャラを知ってもらえたら」と期待している。
構想段階だが、今後はキャラクターの細かな設定を詰めていき、11月には、市内でイベントを開催して、ボルル、サララの新商品の販売などを考えている。
写真上(クリックで拡大)=店内で販売し人気を集めた
写真下(クリックで拡大)=手製のオリジナルストラップ