災害から文化財を守ろう 市消防本部が立ち入り検査 31日まで防火運動
2023年01月19日 のニュース
文化財を火事などの災害から守ろうと、京都府福知山市消防本部(水口学消防長)と市消防団(小谷晴昌団長)が、文化財防火運動(15日~31日)に取り組んでいる。31日までに寺社など、市内の28カ所で文化財の管理状況や消防用設備の設置状況を確認する立ち入り検査を行う。
1949年1月26日、奈良県の法隆寺金堂壁画が焼損したことをきっかけに、毎年1月26日は「文化財防火デー」に定められている。全国で文化財防火運動が実施されていて、市でも毎年この時期に、市民の文化財愛護の意識高揚を目的に立ち入り検査などをしている。
16日は小滝篤夫・市文化財保護審議会委員長、消防職員ら5人が、庵我地区の寺院など4カ所を回った。
猪崎の醍醐寺(一常宗観住職)では、府暫定登録文化財の「木造薬師如来坐像」など4点の管理場所・状態を確かめ、消火器や非常警報設備の設置状況、線香の取り扱いなどを一常住職から聞き取り、点検した。
■28日に永明寺で消防訓練
市消防本部は28日午後2時から3時30分まで、牧の永明寺で文化財消防訓練をする。
同寺には、市指定文化財の木造地蔵菩薩立像と木造如意輪観音菩薩坐像がある。市文化・スポーツ振興課職員による文化財の解説、初期消火訓練、放水訓練などを実施する。
写真=一常住職から聞き取りしながら立ち入り検査する消防職員(醍醐寺で)