「原発NO」抗議行動500回 UPZ・大江の住民グループ

2022年12月18日 のニュース

 地域の一部が福井県の高浜原発から半径30キロ圏内の緊急時防護措置準備区域(UPZ)に入る京都府福知山市大江町で、10年前から毎週金曜夕方に脱原発を訴えている住民たちの抗議行動が16日、500回に達した。住民たちは反対の意思を示すのぼりを持ち、無言の抗議を続けている。

 大江での抗議行動は、2011年3月に東日本大震災による東京電力福島第一原子力発電所事故を受け、UPZ内に住む画家の大槻博路さん(73)が、原子力発電所の新設や既存施設の存続に反対するために発案。大槻さんの思いに賛同した人たちが集まり、12年7月から河守中央の京都丹後鉄道大江駅前で始めた。

 活動は午後6時から30分間、「原発はいらん」と記されたのぼりを持ち、そばにあんどんを置いて、無言で立つ。冬場は早く暗くなるため、「原発NO」の文字が光るネオンボードを掲示し、国道を通るドライバーや歩行者に訴える。これまで水害が発生した時以外は、ほとんど休まず続けてきた。

 毎週6、7人で活動するが、通りがかりの人が飛び入りで参加することもある。16日は7人がいつものように無言で立った。

 スタート時点から行動を続けるグループのリーダー、岩松英昭さん(80)=佛性寺=は「500回は1つの区切りではありますが、これからも原発が無くなる時まで立ち続けたいと思っています」と話していた。

■原発差し止め命じた元裁判長が講演■

 住民たちの抗議行動500回を記念して、24日午後1時30分から、河守中央の大江町総合会館で講演会が開かれる。講師は福井地方裁判所の元裁判長で、2014年に関西電力大飯原子力発電所3、4号機の再稼働を認めない判決を下した樋口英明さん。「私が原発を止めた理由~本当は誰にでもわかる原発訴訟」の演題で話す。聴講無料。

 

写真=ネオンボードを掲示し、500回目の脱原発を訴える住民たち

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