乗り合いタクシーの実証実験 北陵で「日常生活の移動手段に」と

2022年12月11日 のニュース

 京都府福知山市の北陵地域振興協議会(田中俊雄会長)は12月から、住民を対象に、北陵地域と市街地を結ぶ「乗り合いタクシー」の実証実験に取り組んでいる。事前予約制で毎週金曜日に走らせる。2日は予約がなく、9日に初めて60代から90代までの女性3人が利用。坂浦の北陵地域公民館の前で出発式があり、3人を乗せたタクシーが市街地へと出発した。

 地域では路線バスが走っているものの、本数が減っているうえ、バス停までの距離が遠い世帯があるなど課題がある。そこで、住民たちの高齢化が進む中、生活に必要な交通手段を確保しようと、3年前から市と協議を重ね、実験的に乗り合いタクシーの導入を決めた。

 タクシー運行事業者の日本交通、前田自動車、慶和の3社が協力し、毎週金曜日に北陵午前8時発と、市街地午後2時発の計2便で運行。2日前までに事前予約が必要で、北陵地域公民館内の同協議会が受け付ける。地域からの行き先は福知山駅、市役所、市民病院、渡辺医院の4カ所。

 利用料金は1人片道1千円で、差額は市の補助を受ける同協議会が支払う。

 出発式で、田中会長が「高齢化が進んで交通手段が少なくなってくる中、事業がうまくいくよう積極的な利用をお願いします」とあいさつ。市都市・交通課などの職員や田中会長らが市民病院へ向かうタクシーを見送った。

 利用した中村睦子さん(91)は「出かけるときの交通手段が無かったので大助かりでうれしいです。これからも使っていきたい」と話していた。

 実証実験の期間は1年間だが、利用が定着すればその後も運用を続ける予定。

 

写真=北陵地域公民館を出発する乗り合いタクシー

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