「やっと親父を超えられた」 品評会で大槻さんの茶が全国1位に

2022年09月06日 のニュース

 京都府福知山市土(つち)の土成茶園・大槻成利さんが、第76回全国茶品評会のかぶせ茶の部で、最高賞の農林水産大臣賞に輝いた。市内の茶農家が最高賞を受賞するのは2年ぶり。大槻さん(70)は「父の代では2位が最高でした。自分が管理するようになって45年。やっと親父を超えることができたかな」と、しみじみ語った。

 品評会は生産技術の向上、日本茶業の発展をめざして毎年開催。今年は8月23日~26日に宇治市で行われた。遮光幕で茶の木を覆い、うまみを引き出す高級茶「かぶせ茶の部」には、京都や三重、福岡など7府県から100点が出品された。

 土成茶園の茶は、「鮮やかな青緑色の外観で、爽快な若葉の香りと覆い香味のバランスが良い」と高い評価を受け、満点の200点を獲得し、2位と1点差で頂点に立った。

 大槻さんは、福知山地方てん茶生産組合の組合長も務めている。父の時代から数えて60年ほど前から生産。市内の建設業・三丹開発に勤務しながら、5・2ヘクタールの茶園で栽培を続けてきた。

 品評会には毎年出品しているが、これまでは2位が最高だった。それからも1位をめざし、熱心に世話してきた努力がようやく実った。「やっと最高賞を獲得でき、率直にうれしいです」と笑顔を見せる。

 「収穫期の5月に、毎年1カ月ほど休ませてくれる会社、丁寧に手摘みしていただく地元のみなさんなど、多くの協力があって、受賞できたと思っています。連覇はめざしつつも、世話になっている人たちと、楽しくお茶づくりを続けていければ」と話していた。

  

写真=今年の収穫期を終え、来年に向けて茶の品質を確認する大槻さん

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