歴史博物館で「リカちゃん展」 初代からずらり363体-豊岡
2022年07月10日 のニュース
女の子たちの、世代を超えた「永遠のお友だち」リカちゃん人形。その特別展「しあわせのリカちゃん展」が、兵庫県豊岡市日高町祢布の豊岡市立歴史博物館で開かれている。いつもは但馬の郷土史や文化習俗を取り上げている博物館が、「日ごろ足を運ばない人たちに来館のきっかけを」と取り組んだ異色の企画。自身の少女時代を懐かしむ人や、自分のリカちゃん人形を大切に抱きしめて訪れる子もいて、連日にぎわっている。
リカちゃんは現タカラトミー社から昭和42年(1967)に発売され、時代ごとに世相を反映させて進化してきた。
初代は、「日本の住宅に見合った大きさのドールハウスと、それに合うサイズの独自の着せ替え人形」として開発。子どもの手の平の中に収まる大きさとして、身長が21センチになった。当時大流行していたミニスカート、パンタロンを大胆に着こなし、たちまち女の子たちの憧れの存在に。翌年には、親友のいずみちゃん、ボーイフレンドのわたるくんが登場した。
72年に2代目リカちゃんが登場。黒い瞳に星一つだった目が、リニューアルにより、白い星2つにオレンジの星1つへと増えた。髪型が変わり、両腕や足の動きなども改良されてきた。
その後も進化を続け、現在は4代目。瞳は大きく、身長も22センチとなり、髪のバリエーションが豊かに。特別展では歴代リカちゃんの変遷が分かるようになっている。
このほか、ウェディングドレスや、なでしこジャパン(サッカー女子日本代表)ユニホーム、制服アイドル姿など様々な衣装をまとった人形計363体が並ぶ。
年代ごとに広く、豪華になっていくリカちゃんハウスなど、時代を映した道具類も見どころ。これら総展示数は600点に及ぶ。
特別展では、豊岡にちなんでコウノトリをイメージしたリカちゃんも展示してある。近畿最古の芝居小屋・永楽館(同出石町柳)で上演された新作舞踊「神の鳥」、歌舞伎舞踊「三番叟」の衣装、雰囲気を、着せ替え人形の衣装製作第一人者の本多淑人さんがデザイン・制作した。
会期は8月30日までで水曜休館。時間は午前9時から午後5時まで。大人500円、高校大学生300円、小学生250円。電話0796(42)6111。
■ぬりえコンテスト 館内掲示し投票■
関連事業として「リカちゃんぬりえコンテスト」を開催している。応募は7月19日まで。館内配布用紙、または博物館ホームページからダウンロードした用紙で、持参(郵送不可)。画材は自由。7月21日から8月16日まで館内に掲示して来館者投票で年齢別3部門の賞を選ぶ。
写真上=歴代リカちゃんの変遷が分かる
写真中=様々な衣装のリカちゃん人形400体が並ぶ
写真下=コウノトリリカちゃん