バスが来ないはずのバス停にバスが来た 三和の表札を愛好家たちが訪問
2022年03月23日 のニュース

京都府福知山市三和町田ノ谷の市道沿いに、個人が立てたバス停標識風の表札がある。本物そっくりだが、もちろん車両が止まることはない。そんな表札の前に20日、大型バスが停車するという“まさかの珍事”が起きた。
バス停標識風の表札は、岩見義隆さん(70)が製作。母屋が自宅前の市道から高い場所にあり、宅配業者らが分かりづらい状況だったため、市道沿いに表札を付けることを思いつき、普通のことをしても面白くないと考え、標識風にしたという。
丸い部分には、ペンキで住所の「田ノ谷」と名前の「岩見」と記し、支柱部分には架空の時刻表が取り付けてあって、色も形も本物そっくり。昨年夏に両丹日日新聞で「バスが来ないバス停の謎」として紹介し、テレビ番組でも取り上げられるなど、話題を呼んだ。

そんな偽りのバス停に、本物のバスが停車。「バスが来ないバス停に、実際に車両がやってきたら面白いのではないか」と、関西一円のバス愛好家らでつくる前後扉バス保存会(市場光彦会長)が企画したもので、メンバー15人が訪問。岩見さんの許可を得て実現した。
一行は、保存会が保有し、兵庫県内を走っていた元路線バスに乗って訪れた。バスが実際に停車する様子に、岩見さんは「うそがまことになった」と笑顔。保存会のメンバーらと写真撮影したりして、交流も楽しんでいた。
写真=バスを待つ人を演じたりして写真撮影した