雪でハウス損壊 農家悲鳴 福知山など中丹3市が府に復旧支援要望
2022年01月14日 のニュース

今冬の大雪による積雪でビニールハウスが損壊するなどし、京都府福知山市内の農家らが打撃を受けている。市の調査ではパイプハウス51棟、畜産施設2棟の被害を把握。市は、同様の雪害があった舞鶴、綾部両市と連携し、復旧支援などを求める緊急要望書を京都府へ提出した。
府農政課によれば、3市でパイプハウス153棟、倉庫13棟、畜産施設10棟が被害を受けており、パイプハウスの損壊件数は、3市の合計で府内全体の件数の70%を占めている。
福知山市戸田の福山ファーム(福山壽代表)もそのうちのひとつ。13棟あるビニールハウスの2棟が全壊し、他の2棟が一部損壊した。ハウスが建つ約5千平方メートルのうち、約1800平方メートルで被害があり、主力のイチゴの栽培に影響が出ている。
雪に押しつぶされたハウスの中では、苗を植えた栽培棚が倒れたり、苗の植え付けができなかったりしている。福山代表(75)は「収穫量が減る見込みで、復旧にも費用がかさみます。生き残りをかけて、修復や世話をしていきたい」と話していた。毎年恒例のイチゴ狩りは、3月中旬からの開催を目指している。

3市合同の要望書は12日、大橋一夫市長と舞鶴、綾部両市の副市長が府庁舎を訪れ、西脇隆俊知事へ手渡した。「雪害に係る緊急要望」とし、被災したパイプハウス、果樹棚、茶園、畜舎などの復旧や撤去支援、樹勢回復や追加施肥などの支援を求める内容。西脇知事は「被害が大きいと認識しており、農業者への支援や対策を考えていきたい」と応じた。
写真上=雪の重みでつぶれたビニールハウス(福山ファーム)
写真下=西脇府知事(左)に大橋市長らが要望書を渡した