コロナで広域避難所の収容者数減る中、惇明で地区開設の運用訓練
2021年10月18日 のニュース

京都府福知山市の惇明地区自治会自主防災会(谷垣均会長)は16日、新型コロナウイルス感染防止で収容可能人数が半減している広域避難所の受け皿として、地元が開設する地区避難所の運用訓練をした。
惇明地区は、由良川沿いから駅南方面まで市街地の高低地に広くまたがる37自治会に4300世帯9100人が暮らす。水害時の避難先の広域避難所は、高台にある南岡町の南陵中学校体育館の利用が多い。
しかし、感染拡大防止のため、市が広域避難所の1区画あたりの面積を倍に広げたことで収容可能人数が減り、南陵中は現在200人。避難実績は、近年で一番多かった2013年の台風18号と18年の7月豪雨時に180人ほどだったが、「今後の水害や地震の災害規模によっては満員になる可能性がある」と自主防災会は身構える。
訓練は「由良川の水位上昇による避難者が集まって南陵中学校が満員になった」との想定。中学校の近くにある公民館など2施設で計32人を収容できる地区避難所を順次開設し、中学校に逃げてきた避難者を各地区避難所に誘導する一連の流れを確認した。
谷垣会長は「避難の選択肢として地区避難所の必要性は分かっているが、実際にどういう風に使っていけるかは訓練をして身に付けていくしかない」と話している。
訓練には自治会長37人と市職員5人が参加した。
写真=広域避難所の南陵中学校から地区避難所へ出発