もったいない精神貫いた靴 毎日檀家に声かけ歩き20年で2足

2021年06月25日 のニュース

 京都府福知山市岩間、曹洞宗高浄寺前住職の塩見明徳さん(88)は、物を大切にしている。顕著なのが靴。檀家がある地区内を毎日歩き、約20年で履き潰した靴はたったの2足。役目を終えた靴を見つめて「どんなものにも命が宿っているからね」と目を細める。

 生まれ育った本堀の圓浄寺など福知山、綾部両市の3カ寺で通算60年にわたって住職を務め、昨年、高浄寺住職を最後に退いた。

 高浄寺住職になった2003年ごろから、健康増進を兼ねて檀家が40軒ほどある岩間地区を歩くようになった。

 集落は山間にある自然豊かな田園地帯で空気がおいしい。「変わりはないかい?」と声をかけて檀家との交流も温めた。

 毎日歩いて靴は擦り切れていった。破れていて、はた目には「もう捨てる」状態でも、もったいない精神で使い続けた。塩見さんは「道は舗装されていて、多少靴が破れていても石も入らないし、おしゃれをして都会に行くわけでもないし」と笑う。

 2年前に肺がんを患い、最近は歩く距離が減っている。それでも日課の歩きは続ける。

 生涯の指針は「禅の心で生ききる」こと。3足目の靴も大切に履いている。

 

 

写真上=塩見さんが大切にして履き潰した靴

写真下=「禅の心で生ききる」ことを指針とする塩見さん

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