明治・大正・昭和の木造家屋残る旧片岡家住宅、国登録有形文化財に

2021年03月26日 のニュース

旧片岡家住宅

 明治、大正、昭和の各時代に建てられた木造家屋が残る京都府福知山市下柳町の旧片岡家住宅が、国の登録有形文化財(建造物)に新規登録される。国の文化審議会(佐藤信会長)が、文部科学大臣へ19日に答申した。

 京都銀行の前身の一つ、治久銀行創設者の呉服商・片岡久兵衛氏が、店舗兼住宅とした家屋。鳥料理専門の飲食店を経営する有限会社鳥名子(本社・中ノ、足立悠磨代表取締役)が購入し、修復・復元した。昨年6月から「とりなご久兵衛」として、市民に親しまれている。

 登録されるのは母屋▽二階建離座敷▽平屋離座敷▽土蔵2軒▽高塀の計6件で、総建築面積は約410平方メートル。明治元年(1868)に建てられた母屋は切妻造りの2階建てで、同22年(1889)に増築した。

 大正4年(1915)には端正な書院造りの座敷を持つ2階建ての離れと、土蔵、高塀を築造。昭和9年(1934)に数寄屋基調でまとめた平屋の離れが完成した。

 文化審議会は「土蔵や高塀とともに、町家から邸宅に発展した屋敷構えが、街道の歴史的景観を形成している」と評価した。

 現在は各時代の趣が残った室内で、名物の鴨すきなどを味わえ、土産物販売店「広小路ミ・アーゲ」も併設している。

 足立代表取締役は「地域の貴重な文化資源として大切に守り、こんなに良い所があると、多くの人に知ってもらえればうれしい」と話している。

 半年後までに登録される予定で、市内の国登録有形文化財は11件になる。
 
 
写真=元呉服商の旧片岡家住宅が国の登録有形文化財に登録される

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