観光バス半数以上キャンセルも、経済効果4億6千万円 福知山の「麒麟がくる」

2021年03月30日 のニュース

 官民連携組織の福知山光秀プロジェクト推進協議会(塩見和之会長)は、23日に総会を開き、解散した。総決算として、経済波及効果の数値を示すなど、これまでの活動を振り返った。組織が無くなっても官民での連携は継続し、観光振興に努めることを確認し合った。

 京都府福知山市内の行政や商業、宿泊業関係者らでつくる協議会は、福知山ゆかりの戦国武将・明智光秀が主人公の大河ドラマ「麒麟がくる」を契機とし、市内への観光誘客を図るため、2018年9月に設立。福知山光秀ミュージアムの開館、広報・PR活動などに取り組んできた。

 駅前町の市民交流プラザで開いた総会には、役員ら33人が出席。活動報告では、昨年1月11日~今年2月7日に開館した光秀ミュージアムについて、貸し切りバスの予約台数1358台のうち、キャンセルが897台あったことなど、新型コロナウイルスの影響を受けたものの、総入館者数9万1400人を記録したことが伝えられた。

 広報・PR事業として、明智光秀連続講座や「明智光秀×リアル謎解きゲーム」の実施、ゆらのガーデン内に土産品販売所を開設したことなども報告。土産品販売所では、期間中に3121万円を売り上げた。

 また矢野経済研究所に委託し、経済波及効果を分析した結果も紹介した。新型コロナの影響で簡易的な方法で実施。光秀ミュージアムの来館者数をもとに、市内の効果を算出したところ、約4億6千万円になったという。

 あいさつで塩見会長は「協議会は解散しますが、足跡が今後の観光事業に継承されることを願っています」とし、大橋一夫市長も「今後も責任感を持って、まちづくりを進めていきたい」と決意を語った。

 事業、決算報告が承認されたあと、メンバーが自由に発言できる意見交換の時間も設けられた。「光秀の銅像を建てるなど、記念事業に取り組むのはどうか」「協議会の枠組みを生かし、長期的な市のPR方法を考える仕組みをつくってほしい」など、さまざまな意見が出された。

写真=活動を振り返ってあいさつする塩見会長

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