JR福知山線に新駅をと公立大が構想 本堀踏切付近で現地調査
2021年02月02日 のニュース
福知山公立大学の岡本悦司・地域経営学部長(63)は、京都府福知山市内に、JR福知山線の新駅の誘致をめざす研究プロジェクトに取り組んでいる。ゼミの学生とともに現地調査などをして、候補地や愛称などの構想を膨らませる。
福知山線は、福知山市の福知山駅から南下して兵庫県の尼崎駅までをつなぎ、新大阪・大阪へ向かうJR線。名称は福知山線となっているものの、中間にある28駅は全て兵庫県内にあり、市内には福知山駅の1駅しかない。
そのためか、路線に対する市民の関心が低いことなどから、福知山線の活性化を目標にしたプロジェクトを発案。学内組織・北近畿地域連携機構(愛称キターレ)の地域研究に採択され、今年度から取り組んでいる。
公立大学が2年後には学生や教職員を合わせると1千人規模になることから、候補地を大学近辺で検討。京都丹後鉄道宮福線の福知山駅から福知山市民病院口駅までの駅間が約1・5キロという距離を参考にし、JR福知山駅から丹波竹田駅(丹波市市島町)方面へ約1・8キロ地点にある福知山成美高校近くの本堀踏切周辺が適地だと想定した。
昨年10月には学生たちと現地調査をし、アイデアを出し合った。周辺には空き地があり、新駅開業に合わせてバスの停留所やコンビニエンスストアなども誘致しようと計画している。
12月には、ジオラマ制作に着手。鉄道模型用のフィギュアなどを使って構想を形にした。新駅誘致の機運を高めるため、一般の人にも見てもらおうと、完成品は大学4号館のメディアセンター1階イベントスペースに展示している。
岡本学部長は「にぎわいのあるまちづくりの一環として、新駅誘致を実現させたい。『福』の字を盛り込んだ縁起の良い駅名にして売り出し、縁起物の販売などにもつなげたい」と話している。
写真=新駅誘致の構想を表現したジオラマと岡本学部長