住民から苦情出たバイオマス発電所を廃止 地元自治会に通知

2020年12月26日 のニュース

 京都府福知山市土師新町東のバイオマス発電所について、運営する三恵観光(本社・福知山市東堀)は、市など行政や地元自治会に対し、「今後は稼働しない」と通知したことが、26日までに分かった。2017年から稼働し、住民から稼働音や臭いへの苦情が出ていた。

 この発電所はパーム油を燃料とし、メンテナンス作業のため、今年3月から休止している。この間に住民側は、市と事事業者に適切な対応を求める府公害審査会の調停を申請。事事業者側は、問題解決のために裁判所の民事調停を申し立て、解決の方向性が見えない状況だった。

 そんな中、一転して事業者が24日、地元自治会に「発電を完全停止する」と文書で通知。市など行政にも同日、同様の意向を伝えた。

 取材に対し、事業者は「発電所を廃止するということで間違いない。新型コロナウイルスの終息が見込めず、さまざまな観点から判断して決定した」と説明した。

 また「府の公害調停と民事調停、健康被害への対応などについては、顧問弁護士と相談中」とし、建物や土地の今後の運用方法についても、現時点では未定という。

 被害者の会の代表は「再稼働への不安が広がっていたので、いったんは安心しました。しかし、対応の不誠実さなどには納得していません。被害を受けてきた住民への損害賠償も、弁護士と相談したい。これまでの市の対応についても、検証していきたい」と話している。

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