障害者施設でコロナ感染を想定した訓練 保健所と連携

2020年09月26日 のニュース

 京都府福知山市三和町千束の障害者支援施設、みわ翠光園(廣田真施設長)で24日、「入所者が新型コロナウイルスに感染した」と想定した対応訓練があった。職員らは独自に作成したマニュアルを基に、PCR検査から感染者の隔離、消毒、保健所への相談、報告など一連の動きを行い、万が一の事態に備えた。

みわ翠光園のほか、六人部、長田野などでも障害者支援施設を運営する社会福祉法人福知山学園(松本修理事長)が主催。新型コロナの対応マニュアルは4月に作成し、これまでに法人内で研修をしてきた。今回は、府北部のPCR検査拠点でもある府中丹西保健所が加わり、より実践的な設定で訓練に取り組んだ。

入所者1人の発熱が続き、感染の疑いがあるため、職員が保健所に電話で相談。指示に従って帰国者・接触者外来で受診、PCR検査で陽性であることが分かった-と想定した。

防護服を着た職員が、車で入所者を病院に搬送し、戻ってくるまでに隔離スペースを設置するなど、職員内で情報を共有しながら、いくつもの事柄を同時進行。保健所にも状況を随時報告し、緊張感を持って訓練を進めていた。

法人の別の施設職員は、インターネットを利用したオンライン会議アプリで訓練の様子を見ながら、対応の流れなどを確認。どの施設で発生しても、しっかり対応できる体制づくりに努めた。

松本理事長(52)は「保健所などと、事前に連携の確認をしておくことで、実際に発生した際に、感染拡大防止にもなるので、実践的な訓練ができてよかった。しっかり訓練しておけば、家族、利用者の安心にもつながります」と話す。

訓練の様子や対応マニュアルは、法人のホームページに掲載する予定といい、「これらの情報を見ていただき、ほかの福祉施設なども、新型コロナへの備えについて、考えるきっかけにしていただければ」という。

オンラインで訓練を見ていた中丹西保健所の野条信之福祉課長(55)は「中丹西保健所と福祉施設が連携した訓練は、これが初めてです。訓練前に1週間ほど打ち合わせをしていて、その中で相互理解が深まり、新たな気づきもあって、とても良い機会になりました」と話していた。


写真=防護服を着て感染者役の職員を隔離スペースまで誘導した

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