ツバメの親子が動物園の“仲間入り” 三段池公園
2020年07月16日 のニュース

親子で新しく仲間入り? 京都府福知山市猪崎、三段池公園内にある市動物園のレッサーパンダの飼育舎に、ツバメが巣を作り、ひなを育てている。園内でツバメが子育てをするのは珍しく、来園者らは飼育されている動物と同様に興味深く見ている。
動物園が新型コロナウイルス感染拡大防止のために休園となっていた5月中ごろ、ツバメがレッサーパンダ舎の軒下で巣作りを始めた。
このころは入園者の姿は無く、飼育員のみの静かな状況だった。ツバメは通常、ヘビやカラスに卵やひなが食べられないよう、天敵が少ない人家や人家近くのにぎやかな場所に巣を作ることが多い。

二本松俊邦園長(75)は「動物園周辺は比較的静かなうえに、カラスなどの天敵もたくさんいるのに、どうして巣を作ったのか不思議です。園内には池があり、虫がたくさん飛んでいて、餌探しには苦労しなくてすむからでしょうか」と推測する。
2週間ほど前に、ひな5羽がかえり、現在親2羽が献身的に給餌をしている。日中は2羽の親鳥が絶え間なく餌を運ぶ。訪れた人たちもレッサーパンダを見る前に、ツバメの巣に気付き、給餌の様子などを観察する姿が見られる。
ひなは幸いにも天敵に襲われず、すくすくと育ち、もうしばらくすると巣立ちが見られそう。
二本松園長は「動物園に新たな動物が仲間入りしたようです。せっかく巣を作ったので、無事に巣立つよう見守りたい」と話す。
写真上=ひなに給餌をする親鳥
写真下=レッサーパンダ舎の軒下に巣ができた