「記憶にとどめたい」 養蚕業の終期などまとめる 府蚕糸業史続編 

2020年06月28日 のニュース

 京都府蚕糸同友会(今川幸英会長)がこのほど、1986年以降の府内の蚕糸業についてまとめた「府蚕糸業史-続編」を発刊した。B5判100㌻。福知山市などで一大産業となりながらも、時代とともに衰退していった養蚕に関わった行政の流れ、繭取引の変遷、関連団体の取り組みなどをまとめた。

 同会は1984年1月に発足。蚕糸業に携わった行政や企業のOBらでつくり、87年にそれまでの歴史をまとめた「府蚕糸業史」を刊行した。その後、設立30周年記念事業で記念誌、蚕糸具写真集の発行や道具などの展示を行い、その一環として33年前に発刊した府蚕糸業史の続編の製作も始めた。

 続編では、約1600年の歴史がある府内の蚕糸業だが、安価な輸入生糸の増加、担い手の高齢化、後継者不足などが重なり、最盛期に約3万戸あった農家は1986年度に287戸まで減少。2018年度に3戸となり、これを最後に農家による養蚕業は無くなったことを紹介している。

 また、1998年に国が蚕糸業法を廃止したことを皮切りに、府が翌年に蚕業センターを閉鎖し、翌々年には福知山農業改良普及センター蚕業指導課を解体するなど、関連事業が縮小されていった状況を年表とともに分かりやすく記した。

 カラー写真33枚を使い、蚕のエサとなる桑を育てる畑を耕す乗用トラクターと刈り取り機、人工飼料育といったかつての新技術のほか、府養蚕振興大会や研修会の様子なども載せている。

 100部を用意し、関係機関や団体などに配布し、市立図書館にも寄贈した。30冊ほど残っており、希望者に1冊2300円で提供する。

 今川会長(74)=福知山市三俣=は「蚕糸業は日本と暮らしを支えてきました。特に福知山や綾部などでは養蚕が盛んで蚕になじみ深い人も多く、記憶にとどめておきたいと思ってまとめました」と話す。

 問い合わせは今川会長、携帯電話090・8449・2908へ。

写真=府蚕糸業史の続編を持つ今川会長(右)と荒堀満副会長

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