農作物守るため、イノシシ、シカの捕獲強化 市鳥獣害防止計画

2020年06月27日 のニュース

 京都府福知山市は新しい市鳥獣被害防止計画を公表した。期間は2020年度から22年度までの3カ年で、ニホンジカとイノシシを中心に捕獲態勢の強化や侵入防止柵の充実をし、農作物の被害軽減につなげる。

 市は3年おきに鳥獣被害防止計画を策定しており、19年度までの旧計画に代わり、新たな計画を策定した。ニホンジカ、イノシシ、アライグマ、アナグマ、ヌートリア、タヌキ、ハクビシン、ニホンザル、カラス、ツキノワグマが対象。

 18年の被害面積、被害額は全体で31・02ヘクタール、3324万円。このうち、ニホンジカが13・36ヘクタール、886万円、イノシシが12・26ヘクタール、1076万円で、この2種による被害が全体の60%近くを占める。

 こうした状況と、昨年度に兵庫県立大学に依頼した「シカ生息密度推定調査」の結果、さらに市有害鳥獣対策協議会の意見を反映させながら計画を策定。捕獲計画数は各年度、ニホンジカが4500頭、イノシシは1200頭などとし、被害総額を3324万円(18年)から約600万円減の2725万1千円(22年度)に減らす目標を立てている。

 ニホンジカの生息密度は近隣の朝来、丹波両市と比べて高いことが分かっており、特に多く生息しているとみられる夜久野地域から大江地域にかけて、これまで以上に捕獲圧を高める。また、イノシシは前計画より捕獲計画数を200頭多くした。

 このほか、被害金額ではニホンジカを上回るカラス、三和地域で被害が拡大しているニホンザルなどについても対策を進め、カラスは被害状況の多い地点から重点的に対策し、ニホンザルは府や兵庫県と情報を共有し、地元自治会などとの協力で追い払いをしていく。

 また、農地などへの侵入防止柵の設置も進め、今年度はメッシュ柵27・9キロを用意。来年度は電気柵、金網フェンス、メッシュ柵を44・1キロ、22年度は電気柵とメッシュ柵43キロを整備する予定にしている。

写真=増え続けるシカ。前計画より捕獲頭数を増やした(昨年8月、大江町佛性寺で)

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