出来なかった入学式の代わりに歓迎式 福知山成美高校、ようやく1年生そろう
2020年06月02日 のニュース

京都府福知山市水内の福知山成美高校(兒島裕之校長)は、新型コロナウイルスの影響で実施できていなかった入学式に代わり、「新入生歓迎式」を5月30日に開いた。4月以降、新1年生338人が初めてそろい、教職員らから入学を祝福された。
同校は3月から臨時休校しており、沖縄や東京といった遠方の生徒もいるため、再開時期を慎重に検討。6月1日から授業を始めた。
それまで、事務手続きのための登校日や、オンラインでの指導に取り組んできたが、入学式は実施できていなかった。そのため、思い出に残る大切な入学式の代わりに、歓迎式を企画した。
感染症が完全に終息していないこともあり、式は各教室で校内放送を聴く形式で実施。新入生たちは紅白幕が張られた校舎内に入り、「入学おめでとう」などの飾り付けがされた教室で新しい同級生たちと、入学から2カ月を経てようやく顔を合わせることができた。
歓迎式では校歌斉唱のあと、兒島校長が「いよいよ高校生活がスタートします。感染症に気を付け、勉強、クラブ、友人との交流などを進めていきましょう。心と体のバランスを保ち、3年間しっかり頑張って成長してほしい」とあいさつした。
在校生代表で3年生の藤川結花生徒会長も歓迎の言葉を述べ、新入生を代表し、桃映中出身の籠谷芽ルモさんが「実りある高校生活を送ることを誓います」と放送を通じて宣誓した。
このあとクラスごとにホームルームがあり、必要書類を提出し、登下校時の注意などを聴いた。
出席した吉田陸人君(桃映中出身)は「やっと始まるんだと思いました。スタートが遅れた分はしっかりと取り戻し、中学校ではできなかったことにどんどん挑戦したい」と気を引き締めた。
1日から授業を始めているが、しばらくは分散登校などの対策をしながらの時間割になる。
市内ではほかに、正明寺の福知山淑徳高校が1日から学校を再開した。
写真=1年生全員が初めてそろった