光秀ミュージアム、3カ月ぶりに再開 ゆかりの福知山城も

2020年06月01日 のニュース

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で休館していた京都府福知山市の公共施設が1日、小中学校体育館の一般利用を除いて再開した。明智光秀が主人公の大河ドラマ「麒麟がくる」の放送で脚光を浴びる福知山光秀ミュージアム(福知山城公園内の市佐藤太清記念美術館2階)=内記一丁目=は、午前9時に約3カ月ぶりに玄関が開けられ、待ちかねたファンが訪れた。

 ミュージアムは直筆の文書や絵画など、光秀に関する貴重な一次資料を多くそろえ、資料やパネル、映像を通して光秀の生涯の歩みや文化人としての秀でた才能などを学べる。大河ドラマに合わせ1月11日にオープンしたものの、市内で感染者が出た影響で2カ月後の3月11日から休館となった。

 感染予防に万全の態勢をとっての再オープン。来館者は、過去14日以内の海外渡航歴や連絡先などを尋ねるヘルスチェックシートに記入し、非接触型体温計で体温測定を受けてから入館する。

 館内はベンチや椅子を撤去。スタッフは人が触れる場所を随時消毒し、来館者同士の間隔を2メートル以上空けてもらうように呼びかけている。

 一番乗りで訪れた京都市の主婦(74)は「大河ドラマを毎回見ており、展示物を見学するのをとても楽しみにしていました。福知山城も見学しようと思っています」と話していた。

 来館者数の目標は当初、会期の1年間で10万人としていたが、休館までの2カ月間で入館者は2万2660人。主催する福知山光秀プロジェクト推進協議会の中野裕行事務局長は、多くの来場者を見込めるゴールデンウイークに開くことができなかったことを残念がり、「再開はできましたが、来館される方、スタッフともに感染者を出さないことが大切で、運営する中で改善点を見つけながら感染予防を徹底したい」と話していた。

■入館者数を制限■

 ミュージアムは、入場制限をする。過去のピーク時には一度に約100人が入館したが、20人までに抑えて3密を回避。整理券を配布し、30分間区切りで案内する。整理券の当日分配付枚数が終わると、入館できない場合がある。

 19日からは入場制限を40人に増やす予定。18日までは府の方針に沿って府外からの利用の自粛を呼びかける。30人以上の団体は7月末まで利用自粛を依頼する。

 開館時間は午前9時から午後5時まで(入館は午後4時30分まで)。入館料は大人500円、子ども250円。美術館の展示も鑑賞できる。福知山城との共通券は大人700円、子ども300円。年中無休。

■福知山城にも久しぶりに足音■

 福知山城天守閣も1日に再開した。3月11日に休館後、同月28日にいったん再開したが、政府の緊急事態宣言発令を受けて4月9日から再休館していた。

 今回の再開で、閉鎖されていた登城坂も通行できるようになった。ミュージアムと城の両方に行く姿が目立った。

 天守閣は入場制限で一度に入館できる人数を25人までにし、19日からは50人に増やす予定。
 
 
写真=館内には2メートルの間隔をとるようにシールが貼られている(1日午前9時5分)

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