土師に段畑ポンプ場、雨水を由良川へ排水 貯留施設も4カ所
2020年05月22日 のニュース

京都府福知山市が土師で取り組んでいた浸水対策事業が、出水期を前に、ほぼ完成した。内水対策として由良川沿いに雨水ポンプ場を新設し、貯留施設も4カ所設けた。2014年の「8月豪雨」災害規模の降雨でも、床上浸水をおおむね解消する計画になっている。
土師地区は住宅や事業所が増えているが、河川が無く、降った雨が水路からあふれて浸水被害が起きていた。
そこで15年度から5カ年計画で「下水道浸水被害軽減」事業に取り組み、JR山陰線と由良川の間に「段畑雨水ポンプ場」を設けた。ポンプ3台で1秒間に7・2立方メートルを排水する能力がある。1万立方メートルの調整池も付随している。
このほか、雨水をためておく貯留施設を、公園の地下を利用して土師宮町▽沢▽梅原▽土師新町の4カ所に整備した。
ポンプ場の総事業費は約40億円。貯留施設は一部水路整備を含め約10億円。173・3ヘクタールをカバーする。
市は、「計画の完成によって浸水被害を完全に防ぎきれるものではありません。住民のみなさんには早めの避難など、命を守る行動をお願いします」としている。
写真=新設した段畑雨水ポンプ場。左上が由良川、三段池方面