オウムを肩に朝の散歩続けて20年 寺町の山田さん、一日12キロ
2020年05月30日 のニュース

京都府福知山市内で、毎日のようにオウムを肩に乗せ散歩する男性がいる。オウムは肩の上でおとなしくしていて、すれ違う人たちの熱い視線も気にせず、飼い主との散歩を楽しんでいる。
男性は寺町在住の山田賢一さん(77)。オウムはキバタンという品種の雄で、名前は「ケンタロウ」と付けられている。今年3月で29歳になった。
山田さんが昭和町で食料品店を営んでいたころに、生後間もないキバタンを飼っていた来店客から、預かってほしいと頼まれ、自宅で育てるようになった。
ケンタロウと名付け、飼育していたが、くちばしで羽をむしる「毛引き」が見られるようになり、ストレスがあるのでは-と思い、約20年前から肩に乗せての散歩を始めた。
飛んでいかないように、羽はすいている。肩に乗っている時は山田さんの体の動きに合わせて、体勢を崩すことなく、途中で肩から降りようともしない。横を通るダンプカーや犬にも驚かずにじっとしている。

その後、毛引きはストレスが原因ではないことが分かったが、自身の健康にもつながると、散歩を続けた。
散歩し始めた当初は、自宅から由良川沿いの堤防-奥野部の長安寺-大門を経て、奥榎原方面まで行って帰る約24キロのコースを歩いていたが、今は自宅から長安寺までの往復約12キロをコースとして、午前6時ごろから約2時間かけて散歩する。雨や雪の時は無理をせず歩かない。
ケンタロウを見て、興味を抱く人は多く、「まあ、かわいい」と写真を撮る人もいる。山田さんは毎日のようにケンタロウと散歩をしているせいか、ゴルフなどをしても疲れなくなったという。
「家にいる時も肩の上に乗ってきます。本当にかわいくて、これからも一緒に散歩を続けていきたい」と話している。
写真上=おとなしく肩の上に乗るケンタロウ
写真下=堤防上を散歩する山田さん