職員感染で休診の市民病院、救急を再開 週明けから外来も
2020年03月21日 のニュース

職員、患者の計3人が新型コロナウイルスに感染していたことが分かり、7日夜から外来診療を休診していた京都府福知山市厚中町の市立福知山市民病院が21日、救急と入院の受け入れを再開した。濃厚接触者の検査を終え、感染した職員の最後の勤務日から2週間が経過したことなどから、感染の恐れがないと判断。週明けの23日には外来診療も再開する。
市民病院では、大阪のライブハウスを訪れていた女性介護福祉士の感染が7日に判明。それを受け、病院は同日夜から救急を含む外来診療を休診し、入院の受け入れも停止。感染した職員が働いていた6階南病棟を閉鎖した。その後、10日までに同僚の看護師、入院患者の感染が分かった。
■院内の消毒を21日に完了予定■
府中丹西保健所の指導のもと、20日までに救急などの消毒作業を終了。6階南病棟は21日に消毒を完了し、23日から入院患者の受け入れを行う。
外部からの感染を防ぐため、当面の間、面会は原則禁止。病院職員に向けては、多くの人が集まる集会などには参加しないよう自粛することや体調管理の徹底を継続して通知するという。
一般外来で37・5度以上の発熱がある人ら感染が疑われる患者には、別室で対応する。
救急搬送の8割はルネス病院で対応
市民病院が救急を休診している間、救急搬送は末広町の京都ルネス病院、舞鶴市の舞鶴医療センターなど5病院に受け入れを要請していた。市消防本部によると、救急搬送は7日夜から21日午前8時30分までで114件あったが、そのうち約8割の88件をルネス病院に搬送した。普段は一日2、3件だが、6件以上に増えたという。
市民病院の香川恵造院長は「市民のみなさまには大変なご心配とご迷惑をおかけし、申し訳ありませんでした。地域の中核医療機関として、安心していただけるよう、これまで以上に全力で取り組んでまいります」とコメントした。
写真=外来診療の再開を知らせる看板を病院前に設置した