青鬼モチーフの新車両 丹鉄宮福線で運行始開始
2020年03月14日 のニュース
京都府北部の京都丹後鉄道(丹鉄)を運行するウィラートレインズ(寒竹聖一社長)は、鬼伝説の山・大江山のふもとを走る宮福線で新型KTR300形の2両目「KTR302号」の運行を14日に始めた。濃く暗い緑色の千歳緑(せんざいみどり)で塗装し、青鬼のような力強さと緑の優しさを演出した。
昨年5月、23年ぶりに導入した同形の「KTR301号」は、大江山の赤鬼をモチーフにして鳶赤(とびあか)色にした。
同社の前身、宮福鉄道が1988年の開業時に導入したMF100形、MF200形の後継車両としてKTR300形を製造し、順次入れ替えを進めている。2022年までに300形車両をさらに3両追加し、計5両で運行を予定している。
車両は最大長18・5メートル、最大幅3・2メートルで、定員105人(うち座席41人)。デザインのコンセプトは、丹後地方のいにしえから現在の歴史、伝説の舞台となった山々と、天橋立をはじめとする丹後の海。丹鉄は山間部だけでなく、海沿いも走るため、車両を取り囲むように3本の帯をグラデーション状に配して、丹後の海のさざ波と山々に漂う朝霧を表現した。
車内はシックなインテリアで統一し、青いシートは細かいさざ波、床は一面に広がる海、茶色の壁や窓柱は海辺に林立する松林、細かい木目を配した天井は、伸びやかな砂浜をそれぞれイメージした。
車内には、フリーWi-FiやUSBポート、車いすでも利用できる広い多機能トイレを設けるなど設備を充実。フォグランプや耐雪ブレーキを備えるなどして積雪時などの安全性を確保した。
写真上=千歳緑の新車両
写真下=設備が充実した車内