33年ぶりに御開帳 坂室の薬師堂で瑠璃光如来法要
2019年06月11日 のニュース
京都府福知山市坂室の集落奥にある薬師堂の本尊・薬師瑠璃光如来が9日、33年ぶりに御開帳された。お堂で法要が営まれ、地元の人で作る坂室医王寺護持会(池田光明会長)の会員たちが、導師とともにお経を唱えるなどした。
現在の薬師堂は1959年に、老朽化などに伴って建て替えられた。近くには市指定文化財の木造金剛力士像がある。
いずれも三俣の長川寺(平沢祥秀住職)の境外造営物だが、口伝によると、1146年ごろに七堂伽藍を有した大寺院・医王寺が、1578年の兵火によってほとんど消失し、薬師堂と仁王堂のみが残ったとされている。
本尊がいつごろ作られたかはよく分かっていないが、33年おきに法要を営み、無病息災、五穀豊穣、心願成就などを祈願してきた。
今回の法要は、平沢住職と池田の来迎院の朝倉泰寛住職が導師を務め、般若心経を唱えて、焼香などをした。
参加した大槻登富雄さん(83)は「薬師様には、3回も法要に参加させてもらえるほど長生きをさせて頂き、ありがたいばかりです。これからも大切にしていきたい」と話していた。
このあと、他の地域住民らも訪れ、本尊に静かに手を合わせた。
写真上=33年ぶりに本尊の扉が開かれた
写真下=薬師堂で法要が営まれた