京都府福知山市大江町内宮の「山の神」の祠に27日、地元の人たちが作った大小のわらじが取り付けられた。1年間つるし、山の安全や住民たちの平穏無事を願う。

　祠は元伊勢内宮皇大神社境内にあり、わらじは毎年大小1対作り、取り換えている。以前は子ども会が作ってきたが、近年は小中学生が激減したため、今は大人たちで構成する内宮成年会（佐藤高久会長）が中心になってこしらえている。

　大きなわらじは昨年10月に作り、小さい方は27日に成年会のメンバー13人が地元公会堂に集まり、わらをなったり編んだりして作った。

　大きいわらじは長さ約1メートル、幅約60センチ。小さい方は長さ約40センチ、幅約30センチ。お神酒を入れる竹筒と洗米を詰めるわら製の袋も作り、一緒につるした。祠の前ではメンバーたちがあらかじめ聞いておいた住民の願い事を唱えた。

　佐藤会長（74）は「わらじの作り方を知る人たちが少なくなってきているので、若い人に作り方を伝えていかなければなりません」と話していた。


写真＝山の神の祠に取り付けた大小のわらじ