冬の時期にシベリアなどから渡ってきたカモ類や、松林の小鳥などを観察する冬の探鳥会が、京都府福知山市猪崎の三段池公園で12日に開かれた。公園内の市児童科学館が20年以上前から取り組んでいる催しで、今年は普段からバードウォッチングを楽しむ人のほか、初めて体験する中学生、親子連れら約30人が参加した。

　市自然科学協力員の大槻浩さん（59）から、三段池周辺で見られる冬鳥の説明などを受けたあと、池の周囲を歩きながら、さえずりなどを頼りに、鳥の姿を探した。

　「こっちで『チッ、チッ、チッ』って鳴いたよ」「あの木にたくさんいるよ」など、参加者同士で情報を共有しながら、双眼鏡や望遠鏡をのぞいて、生態をじっくり観察した。

　コゲラやシジュウカラ、池で泳ぐコガモやマガモのほか、重さが5グラムほどしかない日本最小の鳥・キクイタダキも発見。子どもたちも熱心で、カメラでの撮影に成功すると、笑顔を見せていた。

　成和中学校1年の岡垣元君は「鳥が好きなので、初めて参加しました。羽のきれいな模様なども見ることができ、とても楽しいです」と喜んでいた。

　参加者のうち希望者は、植物園で行われていた七草かゆの催しに参加し、熱々のかゆを口に運んで体を温めていた。


写真＝熱心に野鳥を観察する参加者たち