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両丹日日新聞2019年1月12日のニュース

埋立処分場延命に福知山市が産廃受け入れ停止を検討

福知山市環境審議会 京都府福知山市は、牧地区の埋立処分場の延命を図るため、産業廃棄物の受け入れ停止を検討している。市役所で11日に開いた市環境審議会(会長・入海健一福知山医師会理事)の今年度初会合で、停止を盛り込んだ実施計画案を大橋一夫市長から諮問。委員は経緯や概要について説明を受け、質問や議論をした。

 牧の不燃物埋立処分場は、1988年に一般廃棄物と産業廃棄物の最終処分場を併設し、埋め立てを開始。2005年には産業廃棄物の最終処分場を廃止し、一般廃棄物と併せて処理する「併せ産廃処理施設」になった。

 近年は廃棄物を年平均約2万立方メートル埋め立てている。現在使用している第3期処分場は、当初は23年まで埋め立てできると見込まれていたが、見直した結果、21年までしか利用できないことが分かった。

 1、2期処分場のかさ上げ工事、整備計画のある4期処分場を含め、今後計39万立方メートルほどの増量を見込んでいるが、現状のまま推移すれば、37年ごろには埋め立てが終了する。

 市は「新たな処分場の用地買収は、市の財政的にも、住民感情的にも厳しい」との見解。現在の処分場を可能な限り長く使用する必要があり、埋立容量の58%を占める産業廃棄物の処理について、早急に対策を講じる必要がある-としている。

 産業廃棄物の受け入れ停止も含んでいるが、その根拠として「産業廃棄物の処理は、市町村の責務ではなく、市町村設置の一般廃棄物施設で産廃を受け入れているところはほとんどない」と説明した。

 ただし、関係者への影響も考慮し、産業廃棄物手数料の単価増額▽産業廃棄物の埋立量のうち、76%を占める廃プラスチック類の受け入れ停止▽全事業所から発生するすべての産業廃棄物の受け入れ停止-を、7年間で段階的に進める案などを提示し、議論を深めるよう求めた。

 委員らは「混乱が予想されるので、十分な周知が必要」「期間をかけて実施する必要がある」「不法投棄が増える可能性があるのでは」など、多くの質問や意見が出た。

 審議会は、市の環境の保全に関することを市長の諮問に応じて調査、審議し、意見具申する付属機関。府中丹西保健所、福知山署、福知山医師会、長田野工業団地の事業所、住民代表ら10人で構成する。

 今回の諮問に対する会合はあと2回ほど開き、年度内に答申する見込み。次回は2月に処理場の視察も含め、牧の環境パークで行う予定だという。


写真=冒頭であいさつする入海会長

    

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