WEB両丹

きょうあったいい話、夕飯までに届けます。京都府福知山市の情報を満載した新聞社サイト

タブメニュー

両丹日日新聞2018年1月 1日のニュース

駐在所の「アトム」(上) 今年も地域の安全を守るワン!

アトムと園児たち 京都府福知山市夜久野町平野の上夜久野駐在所で、地域の見守り犬が活躍している。名前は「アトム」。地元の人から預かっている犬で、警官をイメージして手作りしたベストと帽子をかぶった姿のアトムを連れて、大志万勝久警部補の妻・里香さんが散歩を兼ねてパトロール。通園、通学時に出会った子どもたちは「おはよう」と元気に声を掛け、駆け寄って頭や首元をなでる。地元の人たちとも心が通い合い、過疎、高齢化が進む地域で“犬のお巡りさん”として愛されている。

 大志万警部補が駐在所近くの道路を歩いている犬を見つけたのは一昨年9月だった。首輪とリードが付いた飼い犬で、引きちぎって逃げたらしく、駐在所で保護。飼い主が一日でも早く見つかるようにと、駐在所の前につないでいたところ、3日後に飼い主が現れて無事に引き渡すことができた。

 その後も時々様子を見に行き、飼い主の夫婦と親交を深めた。

 「アトム」という名前は、世界の平和と愛する人々を守るために懸命に戦う手塚治虫原作の漫画・鉄腕アトムから命名されたことも知った。

 だが、昨年3月に飼い主の男性が他界。高齢の奥さん一人では散歩をさせることもできず、困っていることが、大志万警部補は気がかりだった。

 このままではアトムが弱ってしまうのではと思い、「駐在所で預かりましょうか」と尋ねてみた。すると「そうして頂けると助かります」という返事。福知山署の上司の許可を受け、預かることに決めた。

 世話は主に里香さんがする。小中一貫校・夜久野学園の通学バスが止まる地元の児童、生徒の集合場所付近を散歩させていたところ、子どもたちの見守り隊員から「警察犬として衣装を着せたら防犯効果があるのでは」と提案があり、里香さんが「YAKUNO POLICE」(夜久野ポリス)の名前を入れたベストをさっそく手作りして着せた。

 朝は児童、生徒の通学場所で見送り、夕方は上夜久野保育園の退園時間に合わせて散歩し、不審者や交通安全に目を光らせている。大志万警部補が講師を務める防犯教室や老人会の催しなどにも出かけて、参加者と触れ合う機会をつくっている。


写真=アトムに駆け寄り、首をなでる園児たち(上夜久野保育園で)

    

[PR]


株式会社両丹日日新聞社 〒620-0055 京都府福知山市篠尾新町1-99 TEL0773-22-2688 FAX0773-22-3232

著作権

このホームページに使用している記事、写真、図版はすべて株式会社両丹日日新聞社、もしくは情報提供者が著作権を有しています。
全部または一部を原文もしくは加工して利用される場合は、商用、非商用の別、また媒体を問わず、必ず事前に両丹日日新聞社へご連絡下さい。

購読申込 会社案内 携帯版 お問い合わせ