京都府福知山市猪崎の三段池公園内にある市児童科学館（辻本勝館長）で、恒例の「日本の凧展」が開かれている。全国各地の郷土色豊かな和凧が展示され、会場のイベント広場は、早くも華やいだ正月の雰囲気−。

　展示しているのは、市内在住の収集家から寄贈されたもので、日本各地の古来の貴重な和凧の中から選んだ約100点。展示用パネルに掛けるだけでなく、天井からつり下げるなど工夫し、会場を一回りすると北海道から沖縄まで地域ごとに順番に見られるようにしている。

　それぞれ地域の特色があり、形や絵柄もさまざま。四角で四辺をえぐったような凹凸がある「隠岐島のえぐり凧」（島根県）▽真ん中に丸い穴が開いたフグをかたどった「下関ふく凧」（山口県）▽鶴亀の文字をデザインした「大社祝凧」（島根県）▽武者と鬼が相対する姿が描かれた「バラモン凧」（長崎県）▽10連の凧「むかで凧」（香川県）などがある。

　同館では「日本の凧は祝いごとや祭り、その町を象徴する『町印』など、庶民との関わりのなかで伝統を作り上げてきました。その背景や優れた色彩感覚を堪能してほしい」と話している。

　展示は来年1月28日まで。水曜日休館（祝日の場合は翌日）。年末年始は、27日から1月1日までと4日は休館。2、3日は開館する。入館料は大人が310円、こども（4歳から中学生）が150円。


写真＝郷土色豊かな凧が並ぶイベント広場