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両丹日日新聞2017年9月20日のニュース

史実読み解き10周年 福知山史談会古文書講座

古文書講座 教科書に載るような歴史上の大きな出来事から庶民の暮らしまで、さまざまな史実、情報の宝庫となる古文書。福知山市など京都府北部にもたくさん残されているが、読み解くにはコツと知識がいる。郷土史研究をしている福知山史談会が、古文書講座を開いて10年。これを記念して特別公開講座を23日に開く。

月例講座は2007年9月に始まった。毎月2回集まり、会員が講師となって読み方を解説している。

 自分たちの祖先が書き記した同じ日本語の文書だが、現代人には外国語や暗号書のようにさえ見えてしまう古文書。読み解くには、崩し字など、覚えなければならないことも多いが、慣れてくると文章や行間から様々な情景が読み取れるようになるという。

 講師は、史談会の会員で市職員の西村正芳さんが、ごく初期から務めている。丹波西国三十七所道中記や沼田家文書「天保七丙甲 諸国飢饉一件」「絵本太閤記」など地元の資料や昔の“全国ベストセラー”まで、いろんな教材を用意して学んできた。

 当初は20人ほどだった受講生だが、6年目からは50人以上で続いてきた。市内だけでなく、綾部、宮津、兵庫県朝来、丹波市からの参加があり、各地の郷土史研究の指導者クラスの人たちも一緒に机を並べている。

 講座で初歩から学んだ人たちが、地元で代々受け継がれてきた資料や自家に残っていた書き付けなどから、かつての村の産業や風習、人びとの生活の様子などを明らかにするという成果も上がっている。昨年11月には、受講者の中心メンバーの一人、大江町二俣の佐古田廣文さんが自家文書を読み解いて判明した村や伊勢信仰の様子を、「元伊勢外宮豊受大神社の御師について」と題し、府北部の研究者たちが集う両丹地方歴史研究者発表会で発表した。

■記念講座は相国寺寺史編纂室から講師迎え■

 10周年記念の公開講座は、23日午後1時30分から福知山市駅前町の市民交流プラザで。京都市の大本山相国寺寺史編纂室研究員、藤田和敏さんを迎え、天和2年(1682)に丹波亀山城下町で発生した訴訟についての古文書を読むことで、城下町の成立過程を探る。無料。

 この後の月例会は10月11日、25日に、いずれも午後7時30分から同プラザで開く。10周年記念として、講座スタート時に講師を務めた塩見行雄さん、桐村耕司さんがそれぞれ担当する。入会は随時受け付けている。問い合わせは佐古田さん、電話0773(27)5181。


写真=市外からも多くの受講者が集まる古文書講座

    

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