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両丹日日新聞2017年8月30日のニュース

像が語る疎開の歴史 大阪の体験者が廣雲寺に建立

 京都府福知山市三和町芦渕の臨済宗妙心寺派・廣雲寺(村井俊道住職)の境内に、1体の子どものブロンズ像が立っている。寺は戦時中、学童疎開で大阪の児童たちが生活した。像は疎開していた女性が建立したもので、戦争があった歴史を物語る。

 太平洋戦争末期、大阪市内の豊仁国民学校5年生ら約40人が本堂で1年間暮らした。像を建立した女性は、疎開の歴史として何か形にして残したいと、寄贈を思い立ち、1999年に境内の菩提樹のそばに建てた。

 高さは65センチ。防空頭巾をかぶったもんぺ姿で、手にサツマイモを持っている少女をデザイン。「念々像」と名付けられた。建立者の女性は寺に度々訪れて、当時の思い出に浸るとともに、疎開生活で世話になった寺の人たちや地域住民に対しての感謝の気持ちを口にしていたという。ここ数年は訪れていない。

 同寺では「疎開してきた子どもたちが寺で生活してきた事実や戦争の悲惨さ、命の大切さなどを伝えていくため、像を大切に守っていきたい」という。


写真=防空頭巾をかぶったもんぺ姿の像

    

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