京都府の出先機関が集まり、非常時に拠点の一つとなる福知山市篠尾新町の京都府福知山総合庁舎で、29日午前9時から「防災の日」（9月1日）を前にした防災・消防訓練が行われた。

　地震発生に伴い、農業改良普及センター実験室で火災が発生したという設定。非常ベルと「火事だー！」と急を知らせる大声が響く中、地域総務室や土木事務所からも初期消火班が消火器や屋内消火栓から延ばしたホースを手に駆け付け、炎に対処。非常持ち出しを抱える職員や、来庁者を誘導する職員らが次々と駐車場に避難した。

　駐車場では救護所の開設を保健所職員が担当。日ごろ、福祉施設などでの訓練の際に指導する側とあって、手際よく器材を展開して負傷者を受け入れていた。

　自衛消防隊の隊長として訓練を統括した福知山駐在の稲村智史・中丹広域振興局副局長は、日ごろの備えの大切さを訴え、「こうした訓練を地道に重ねたい」と訓示した。


写真＝手際よく救護所を開設して負傷者を受け入れた（29日午前9時すぎ、京都府福知山総合庁舎で）