京都府福知山市勅使の障害者が働く施設・あまづキッチンのスタッフらが15日、畑中の上豊富小学校（善積里美校長）を訪れ、6年生たちに仕事の内容、働くことへの思いなどを話した。

　キッチンから管理者の仲林清貴さん（57）、職員の山岡智也さん（35）、スタッフで障害のある大江駿太さん（23）と水口日菜乃さん（19）が訪れた。仲林さんは「障害がある人もない人も思いは同じです。仕事でお給料を稼ぎたいし、自分の好きなことをして余暇も楽しみたいと思っています」などと伝えた。

　レストランのホールに立つ大江さんと、パン作りをする水口さんは、仕事内容の紹介と実演をしたあと、もらった給料でコンサートやカフェに行き、余暇を楽しんでいることを話した。

　話を聴いた6年生の久岡さんは「障害がある人は働いていないと思っていましたが、仕事のことを聞いてすごいと思いました」と話していた。

　あまづキッチンは、市地域自立支援協議会がつくる「障害についての理解啓発人材バンク」に登録。障害者差別の解消と障害者理解の啓発に重点を置いてつくられたもので、講演などで協力できる市内の福祉事業所や団体が登録している。6月に一覧表を市内の小中学校へ配布し、運用を始めた。今後は教育機関以外での活用なども検討している。


写真＝施設での仕事の様子を実演して見せた