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両丹日日新聞2016年11月 1日のニュース

柿を狙って民家に親子クマ 男性かまれ重傷

男性が襲われた細道 31日午前0時30分ごろ、福知山市石場の民家敷地内で、この家に住む40歳代の男性がクマに襲われ、右太ももをかまれるなど全治1カ月の重傷を負った。クマによる市内での負傷事故は2010年以来。

 男性によると、家の外にあるトイレに行こうとしたところ、自宅前の畑から不審な物音が聞こえたという。懐中電灯で畑のほうを照らすと、家から約20メートル離れたところにある柿の木に子グマがいた。もう1頭の子グマをさらに近くで見つけた途端、家と畑の間の細道を突進してきた親グマに襲われて押し倒された。

 男性は、右太ももをかまれたほか、右手首、左わき腹、右胸、両腕にひっかき傷を負ったが、とっさに頭をかばい大事を免れた。クマは来た道を戻っていったという。

 男性は「野生のクマを初めて見たけれど、自分の顔の目の前にクマの顔があって本当に驚いたし怖かった」と話す。

 市は、現場周辺を調べて捕獲檻を設置。周辺自治会、学校などへ注意を呼びかけた。

■家庭の生ごみ野外に出さず、柿や栗は早く収穫■

 クマの出没情報は10月に入って増えている。月間件数は25件ほど。人里に近づく恐れは今後もあり、注意が必要だ。

 環境省が、家の近くにクマを引き寄せない対策を紹介している。

 それによると、福知山市内に生息するツキノワグマの場合、食べ物は9割以上が植物で、秋はドングリなど木の実を主に食べる。しかし、山の実りが少ないと人里近くへの出没が増える。

 人里に近づけないようにするための対策としては、収穫後の農産物、家庭の生ごみを野外に放置しない▽庭先の柿、栗などを早めに収穫する▽好物のハチミツを狙うため家の周囲でハチの巣を見つけたら取り除く−などを挙げている。

 クマに遭遇してしまった場合の注意点もあり、遠くで見かけた場合は「クマを驚かすので、大声を出したり、走って逃げるのはやめる」。近くにクマがいると気付いた場合は「(本能的に襲ってくる恐れがあるため)クマに背中を向けずに、クマを見ながら、ゆっくり落ち着いて後退する」。すぐ近くで出会った場合は「慌てた人の急な動作に驚いて攻撃してくることがあるので、冷静に、慌てず、クマが立ち去ってからその場を離れる」などとしている。


写真=男性が襲われた細道(右下)。左奥が子グマがいた畑の柿の木

    

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