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両丹日日新聞2016年8月 5日のニュース

京丹波町CATVが認知症のドラマでグランプリ 全国183作品の中で

昨年10月に行われたロケ 京丹波町ケーブルテレビが制作した認知症予防啓発ドラマ「だいじょうぶ! 上田さん」が、ケーブル・アワード2016でグランプリを獲得した。制作にあたった町情報センターの西村公貴さん(福知山市三和町菟原中)は「地域のみなさんの協力を得て作ったドラマがこのような賞をいただけて、うれしいです」と喜んでいる。

 アワード第9回ベストプロモーション大賞に、全国のケーブル局が応募した全183作品の中から最優秀作品に選ばれた。

 京丹波町では高齢化率が37・9%(一昨年度末現在)で、「高齢者の6人に1人は認知症」という状況にあることから、認知症の予防啓発番組を作ることにし、視聴者の関心を引くようにドラマ仕立てにすることで企画を進めた。

 府南丹保健所や町保健福祉課、町社会福祉協議会、そして町内の福祉施設と町民たちが協力。企画と脚本は福祉事業所やボランティアらによる啓発組織の京都丹波オレンジロードつなげ隊が担った。

一場面

 町内在住の「上田さん」一家が主人公。85歳の上田さんは、奥さんを亡くしてから認知症が始まったらしい。「草刈りの準備をしなければ」と何度も替え刃の購入に出かけ、「(近くの)農協までやし、大丈夫やろうと思って」と軽トラを運転するが、端から見ていると怖くて仕方ない。心配した息子夫婦が「用事がある時は声をかけてくれたら連れて行くから」と説得して、車のカギを取り上げるのだが、徒歩で遠方まで買い物に出かけ、自分が車で来たのか歩いて来たのか分からなくなり…というストーリー。

 認知症の人と家族が経験する典型的な事例が随所に織り込まれ、「一人で抱え込まず、高齢者サロンや相談窓口を利用して」と呼びかける内容になっている。

 局にとって初めて作るドラマとあって、手探りでの制作になり、出演者の確保に苦労をしたという。それでもロケが始まると町内で話題となり、関心が集まった。企画を練り始めたのが昨年5月。ロケにこぎ着けたのが10月で、編集とチェックを経て12月にようやく約20分の番組に仕上がった。今年1月に2週間放送した後も、各地の講演会で教材ビデオとして活用されている。


■福祉の講座用に無償で貸し出し■

 いまはインターネットで閲覧できる。動画共有サイト・ユーチューブで、番組タイトル「だいじょうぶ! 上田さん」を検索。また福祉関係の講座で使う場合は、DVDを無償で貸し出すことにしており、西村さんは「福知山のみなさんにも気軽に問い合わせてほしい」と呼びかけている。京丹波町情報センターは電話0771(88)5000。


写真=昨年10月に行われたロケ。西村さんがカメラを構える
写真=グランプリ受賞作品の一場面

    

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