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両丹日日新聞2016年5月10日のニュース

全長6.5メートルの戦艦「大和」 土師川を進水

大和を出発させる中島さん 福知山市正明寺の会社員、中島浩二さん(55)がこのほど、土師川の高畑橋上流で、10年がかりで手作りした戦艦大和の模型(縮尺40分の1)の進水式をした。中島さんが乗り込んでモーターを起動させると、4つのスクリューが回転して水面を静かに進み、見学に訪れた人たちから歓声が上がった。

 05年冬に観賞した映画「男たちの大和」で、生死をかけて戦う乗組員たちの生きざまに心を打たれ、製作を決意。資料や写真をもとに実物の約40分の1縮尺の設計図を作り、休日や仕事後に市内の倉庫に通い、地道に完成させた。

 船体は2枚の合板に発泡スチロールを挟んで浮力を持たせ、船底付近は防水などのためにFRP(繊維強化プラスチック)加工をした。全長約6・5メートル、幅約90センチ、高さ約1・35メートルで、主砲、副砲、高角砲、機銃、搭載飛行機、はしごなど細部まで忠実に再現した。

本物のような迫力

 この日、友人の手助けを受けて重さ約200キロある模型を、7トン積みのトラック荷台に載せて倉庫から現地まで運び、トラックのクレーンで慎重に水面に下ろした。

クレーンで下ろされる模型

 2級小型船舶操縦士の免許を持つ中島さんが、甲板の一部を持ち上げて乗り込み、艦橋部分から外をのぞき、舵を取って動かした。

 天気は良かったものの、少し風が強かったため、中島さんは「待ちに待った進水の日ですが、うまく浮いて航行できるか分からない」と不安を抱えながら出発。当初の心配をよそに、約30分にわたって一帯を航行し、見学に来た人たちは「わあ、すごい」「本物の大和みたい」と感心しながら眺めていた。

 進水式を無事終えた中島さんは「風に流されましたが、なんとか航行できて満足しています。砂袋をもう少し入れて船体を沈めれば、もっと安定すると思う。時間があれば、次はイージス艦を作りたい」と夢を膨らませていた。


写真上=模型の甲板部分から乗り込み大和を出発させる中島さん
写真下=トラックの荷台からクレーンで慎重に下ろされる模型


    

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