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両丹日日新聞2016年3月19日のニュース

戦地の致命的な傷 身代わりの鳩を祭る

鳩塚 京都府福知山市上野条に、「鳩塚」と刻まれた石碑が立っている。戦地に赴いた地域住民が設けたもので、塚には鳩と住民にまつわる話が残されている。

 塚があるのは、御勝八幡宮・舞殿の裏手で、昭和16年(1941)に、地元の松田寿夫さんが建立した。

 松田さんは日中戦争で外地で戦った時に致命的な傷を負ったが、幸い治って帰郷できた。松田さんが戦地にいる間、母親が毎日のように地元の八幡宮で無事を祈った。ある日参拝した時、参道で鳩の死骸を見つけた。

 実家に戻ってきた松田さんに鳩の話をしたところ、死骸を見つけた日と松田さんが重傷を負った日が一緒だったことが分かり、無事に戻ってこられたのは「鳩が自分の身代りになったからでは」と思い、鳩塚を建てたといわれている。

 建立した後、松田さんは足しげく塚に通い、手を合わしたとされる。小松俊彰・上野条自治会長(69)は「今では地元住民の中でも鳩塚のいわれを知らない人が多いようです。どうして建てられたのか後世にしっかりと伝えていかなければなりません」と話している。


写真=御勝八幡宮の裏手に建つ鳩塚

    

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