WEB両丹

きょうあったいい話、夕飯までに届けます。京都府福知山市の情報を満載した新聞社サイト

タブメニュー

両丹日日新聞2016年3月19日のニュース

シカの衝突回避に新装置 JRが山陰線2カ所に設置

鹿検知通報装置 増え続けるシカなどの動物と列車との衝突事故を減らそうと、JR西日本福知山支社が、新たな対策に乗り出した。線路内への動物侵入を検知し、警報灯を点灯する「鹿検知通報装置」を線路脇に設置。危険を知った運転士は減速し、警笛や前照灯を使って動物を逃がして衝突を回避する。16日始発列車から山陰線の2カ所で運用している。

 同支社によると、動物と列車の衝突で、1分以上遅れが出た獣害は今年度(2月末現在)で904件で、10年前から倍増し、シカが9割を占める。

 対策として、10年から線路脇に高さ1・8メートルの柵を立てている。これまでに、管内総延長約330キロのうち延べ約40キロに設置。この一方で、車両にシカが嫌う高周波を出す笛の取り付けを昨夏から進めている。

 柵は侵入防止に効果がみられるが、管内は山間部が多いため、設置が難しい場所が多いのが難点だった。そこで、岡山県の赤穂線、和歌山県の紀勢線で、一昨年3月に導入されて効果が出ている鹿検知通報装置を、管内にも取り入れることにした。

 今回設置したのは京都府福知山市と兵庫県朝来市のシカの出没が目立つ場所。福知山市では牧の福知山−上川口駅間の約230メートルの区間に付けた。

 線路脇の電柱上部に、動物が約50メートル以内に入ると検知するセンサー5基を設け、検知とともにオレンジ色に点灯する警報灯を3台付けた。晴天の場合、運転士は約100メートル手前で警報灯を確認できるという。整備費は2カ所で計約600万円。

 支社では「動物と衝突した場合は、安全に走行できるか車両の破損状況などを確認するため、10分近くの遅れが出てしまうケースが多い。ダイヤが乱れるとお客様に迷惑がかかるので、導入した装置の効果に期待しています。対策に結びつけば、柵の延長に加えて装置の増設も考えていきたい」と話している。


写真=夜間に設置された鹿検知通報装置(JR福知山支社提供)

    

[PR]



株式会社両丹日日新聞社 〒620-0055 京都府福知山市篠尾新町1-99 TEL0773-22-2688 FAX0773-22-3232

著作権

このホームページに使用している記事、写真、図版はすべて株式会社両丹日日新聞社、もしくは情報提供者が著作権を有しています。
全部または一部を原文もしくは加工して利用される場合は、商用、非商用の別、また媒体を問わず、必ず事前に両丹日日新聞社へご連絡下さい。

購読申込 会社案内 携帯版 お問い合わせ