由良川漁業協同組合(須藤寅雄組合長)は、このほど開いた通常総代会で、今年度の事業計画案を承認した。従来の放流事業に加えて、アユの天然そ上を助けたり、ウナギのすみかを造るなど、さらに増殖事業に力を入れる。
計画は、2年前に施行された内水面漁業の振興に関する法律を受けて取り組む。アユは川に設けられた堰堤(えんてい)のためスムーズなそ上が阻まれている。そこで、海からそ上してきた天然の稚アユを捕獲し、堰堤の上流に運んで放す汲み上げ放流をする。天然アユの資源を生かす試み。
ウナギは、河川改修や築堤工事で自然のすみかが奪われて、年々数を減らしている。そこで、鉄製のネットに石を入れて沈め、人工のすみか(石倉)を造る。全国で取り組まれており、京都府内では上桂漁協とともに、初めて取り組む。
このほか、生息環境の悪化で放流する種苗が不足するハエ(オイカワ)を増やす取り組みも進める。昨年に続いて、川底をならして産卵床を造る。種苗放流に代わるもので、牧川や土師川で計画する。
一方、アユやハエを大量に取って食べるカワウ、外来魚のブラックバスなどの食害防止にも力を入れる。カワウは猟友会の協力を得て捕獲に力を入れるほか、花火による追い払い、川にテグス(糸)を張るなどして飛来を防ぎ保護する。外来魚の駆除も進める。
写真=新しい試みで増殖が期待されるアユ(解禁を前にした昨年5月の漁協試し釣り)
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