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両丹日日新聞2016年2月 8日のニュース

「京都大納言」ルーツは三岳 小豆栽培の展望考える研修会

京都大納言のルーツを学ぶ 福知山市三岳地区にルーツを持つ全国ブランドの小豆「京都大納言」について、その歴史を学び、以前のように地区挙げての栽培につなげていけるのかどうか、今後の展開の可能性を考える研修懇話会が、一ノ宮の三岳会館で開かれた。

 中山間地域三岳協定(石田卓代表)と三岳農地活用推進委員会(片山政次委員長)が主催。高齢化が進むなかでも、住民同士がつながり合い、困難に挑戦し、あきらめずに前に進もうと、毎年テーマを設けて研修懇話会を開いている。今年は7日に約70人が出席した。

 「京都大納言のふるさと『三岳』」をテーマにしたリレートークでは、府職員、小豆を研究する京都府立大学准教授、京都大納言を使っておはぎなどを販売する大阪の食品会社「益広」代表者、旧福知山市農協小豆部会の初代会長・伊藤義信さん=常願寺=の計4人が発言。粒が大きいといった特長や、京都で品種を統一するための試験で三岳の小豆が選抜され、京都大納言として広まっていった歴史などを説明した。

 伊藤さんは、1979年には農協への出荷量が三岳で3トンあったこと、地区の岡田政治郎さんの小豆が農林大臣賞を受賞し全国一に輝いたことなどを報告。平成に入って獣害に悩まされ、現在では栽培農家が激減したが、今ではメッシュ柵を張り巡らすなど獣害対策が進んだことを受けて、小豆の作付けの展望が開けたことを伝えた。

 懇話会の休憩時間には、地区の女性らが作ったぜんざいと「益広」の赤飯が配られ、参加者たちは京都大納言のおいしさを改めてかみしめた。

 司会を務めた府立大学大学院の准教授、桂明宏さんは「私も京都大納言のルーツが三岳だとは知らなかった。伝統ある三岳産小豆を絶やさず、作り続けてほしい」と、かつて一大産地だった三岳地区での栽培を期待した。


写真=農家らが三岳産小豆のリレートークを熱心に聴いた

    

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