福知山市新庄の成和中学校（岩瀧弘和校長、302人）は、飲料業界でつくる公益社団法人食品容器環境美化協会から、環境美化教育の優秀校として全国表彰を受けた。生徒会が地域住民らにも協力を呼びかけて、2008年度から定期的にアルミ缶回収運動に取り組んでいることが高く評価された。

　協会は清涼飲料工業会、ビール酒造組合など6団体で組織し、環境美化のＰＲ、支援活動をしている。地域の環境美化に大きく寄与している小中学校を毎年表彰しており、今回で16回目になる。

　成和中校生徒会は「ジャパン復興プロジェクト」と題して年に3回程度、アルミ缶回収をしている。登校する生徒が、校門で待つ生徒会本部役員らにアルミ缶を手渡し、回収袋にためる。独自のマスコット「缶ちゃん」「缶マン」も作って運動を盛り上げている。

　当初は、地球温暖化防止に貢献するため、東南アジアに成和の森をつくろうと、換金した収益を苗木購入費に使っていたが、その後、東日本大震災の被災地復興支援や市の水害復興支援など、情勢に合わせて使途を変更している。

　昨年度は3回で、14万1623個、約3トンを回収した。今年度はこれまで2回で11万1676個、2トン余りを集めている。23回目の今回は5万個を目標にしている。

　表彰を受けて新旧の生徒会長は「今年度は東日本大震災被災地支援に派遣されていた市職員の方を迎えて講演会を開き、回収運動が、被災された方の勇気づけにつながっていると聞きました。これからも、万一どこかで災害が起きた場合は、学校あげて支援できるようにしたい」と抱負を語った。


写真＝地域に輪が広がり、多くのアルミ缶が集まっている（5日撮影）